高野山との歩み〜ヨガと大学〜

2017年09月01日

和歌山で生まれ育ったけれど、恥ずかしながら高野山についてはあまり知りませんでした。ヨガを学びはじめて気づいたのは、こんな近くにヨガの教えがあったこと。

インドで師匠からタントラについて学びながらも、最初は、タントラと高野山の真言密教が結びつくこともなく。でも、ある時、「あれ、こんなに近くにタントラがある!」と気づいたのでした。

インドのタントラと日本の密教は全く同じではないけれど、宇宙観はとても似ています。そんな宇宙観を体験しながら高野山でヨガを行えることは、とてもありがたいです。高野山でヨガをしていると、自分の身体が単なる肉体ではなく、何だかとても神聖であることを味わいやすいかなと思います。

2012年より、高野山で毎年ヨガリトリートを行わせていただいています。本王院さん、参加者のみなさん、サポートしてくださってる皆さんのおかげで、毎年無事に開催させていただいています。今年のリトリートももうすぐです。みなさんとどんな楽しい時を過ごすことができるのか、とても楽しみです。たくさん準備することがあるのですが、準備におわれると自分がリラックスできない。そうすると、みんなにリラックスして学んでもらえない。だから、ヨガリトリート前は、近くの温泉に行って一息ついたりします。今年もそうしよっかな。

また、わたしは現在、高野山大学の大学院で修士論文にとりかかっています。論文内容は、シンプルに言えば「バルトリハリと空海の言語哲学比較研究」です。ここでいう言語とは一般的な意味ではなく、宇宙の仕組みを解き明かしている形而上学的言語観のことです。バルトリハリとは、古代インドにおいて、世界はブラフマンの声より始まることを論じた人です。なんじゃそりゃって思われる方もいるかもしれませんが、本当に面白いんです。なぜって、それは宇宙のDNA探求みたいなもんなんです。例えば、宇宙でビッグバンがあって、こういう星ができて、、、という話がありますよね。それをただ違う用語で別の観点から述べるわけです。

修士論文は、たまに、「ううう」と煮詰まることもあり、「おおお」と納得することもあり。鍛えられます。

高野山では、これからもずっとお世話になりそうです。